形而上学的最終戦争ハルマゲドンの宣戦を布告する。
それは次のような爆弾発言である。
私はテーブルの上にコップを置き、
あなたにこう言うのである。
「ここに、コップがある」と。
これが爆弾発言だ。あなたは首を傾げる。
何故それが爆弾発言であるのかがあなたには分からないからである。
それは爆弾発言であるにしては、
余りにも静かでそして当たり前のことを言っているだけに過ぎないと
あなたには思われるからである。
しかし、あなたは知らないのだ。
あなたはそのとき既に私の放った爆弾に爆破されて、
跡形もなく消え失せてしまった後なのだ。